2020-01-01から1年間の記事一覧

CSMS解釈その2 -見つけてしまったその時、平然とPSIRTが動き始める-

前回からCS Regulation(UN-R155)の7.2.2.2節に踏み込んでみたわけですが、その内(a)-(e)までを見てきました。 かなり七面倒臭いであろうCS要求に応える必要が出てくるサプライヤーにとって大きな分岐点となり得、買うもの、買われるものが出てくるのでは、と…

CSMS解釈その1 -そしてCSMSは新しいTier1サプライヤーを産み落とす-

前回からCSMSの詳細要件に踏み込み始めたわけですが、予想通り複雑な内容で、如何にしてすんなりと解釈できるよう書き砕いていくか、苦心しつつがんばります。。。 前回記事、 で触れたCS Regulation(UN-R155)の7.2.2.2節、CSMSにおいてセキュリティを考慮し…

しみじみとCSMSを解釈し、ISO/SAE 21434に思いを馳せる

前回は気分転換も兼ねて、少し身近に感じられるトピックとして、レジェンドのレベル3認可について触れましたが、今回は本線に戻ろうと思います。 そんなわけで例によって振り返りから始めますが、MONOistの記事を参照しつつ、WP29を理解し、そこで更新されて…

自動運転のレベル上げは果てしなく遠い -レジェンド、レベル3認可-

現実世界では、レベルを1つ上げるのは容易じゃない、というお話し。 前回の記事で今後の指針のようなものを明らかにしつつ、少し寄り道もしたいと思い、レジェンドの自動運転レベル3の型式認可に触れました。 今回はこの記事を深堀りしていきたいと思います…

予想通りCSMSとSUMSは難しい

MONOistの記事を参照しつつ、WP29を理解し、そこで決まったUN規則について大枠を見た後、隙間を埋める作業を開始し、まずは1958年協定について見たのが前回でした。 今回は残りの隙間として何が残っているのか、整理してみようと思います。 CSMSの詳細要件 …

1958年協定とは何か

MONOistの記事を参照しつつ、WP29を理解し、そこで決まったUN規則について大枠を見てきましたが、少し省略してしまった部分もあったので、隙間を埋める回にしたいと思います。 とりとめもなく記載している感が強いですが、コンテンツが揃ったあかつきには、…

UN規則におけるサイバーセキュリティ及びソフトウェアアップデートの主な要件を考える その2

MONOistの記事を参照しつつ、WP29を理解し、そこで決まったUN規則の内、まずはサイバーセキュリティについて概観をさくっと見てきたのが前回まで。 今回はソフトウェアアップデートについて記事の後半を参照しつつ読み砕いていきます。 3. ソフトウェアアッ…

UN規則におけるサイバーセキュリティ及びソフトウェアアップデートの主な要件を考える その1

さて、まずは前回↓の復習から。用語がたくさん出てきたのでおさらいしましょう。 さくっとまとめると、 国連に設けられているUNECE、欧州経済委員会という欧州(だけではなくもう少し広い地域を指すようですが)の経済を促進していこう、という委員会の下に、W…

自動車基準調和世界フォーラム(WP29)とは何か

さて、前回記事で取り上げましたが、 まずはMONOistのこちらの記事を読み砕いてみることにします。 さて、たくさんの見知らぬ用語が出てきますが、まずは 自動車基準調和世界フォーラム(WP29) というこれだけでてんてこ舞いしてしまいそうな名称が付いたフォ…

やはりこれからのくるまのセキュリティは難しい

くるまのサイバーセキュリティやソフトウェアアップデートについて、お仕事をいただくことになり、ネットを調べていたところ、これだ!!というサイトが見つからず、散在しているようなので、いっそのこと自分でまとめてみよう、と考えた次第です。 まずは情…